マリメッコ展 模様のちから

鮮やかなウニッコ柄や北欧デザインで愛される「マリメッコ
京都で開催される『マリメッコ展』へ、開館時間の“朝イチ”を狙って行ってきました!

入り口

マリメッコとは

「マリメッコ」は1951年に戦後フィンランドの復興とともに誕生
マリメッコとは「マリのドレス」という意味

創業者はアルミ・ラティア
若手アーティストたちを起用し、斬新なファブリックデザインを次々と発表

世界的なブームのきっかけ
1960年、ジャクリーン・ケネディ(米大統領夫人)がドレスを7着購入したことで一気に話題に!

鮮やかで開放的なプリントデザインは、今やファッションにとどまらず、人々の暮らしを彩るライフスタイルそのものとして世界中で愛されている

単なる「可愛い柄」ではなく、時代のエネルギーや創業者の挑戦が詰まっていることが感じられる

マリメッコのアーティストたち

マリメッコの美学
―時代を超越する色・形・パターン

会場内には写真撮影が可能なエリアもあり、多くの人がお気に入りのデザインをカメラに収めていたよ

大きくプリントされた図案はどれもダイナミック
少し離れた場所からでもしっかり鑑賞できるのが魅力

アンッティ・ケッキ|セッペル(2022年)
石本藤雄 マイセマ(1982年)

アンッティ・ケッキ「セッペル」(2022年)
ウニッコ誕生60周年を記念して作られたデザイン
「花輪」という意味
切り絵から生まれた柔らかな曲線と重なり合う茎のモチーフが印象的

石本藤雄「マイセマ」(1982年)
日本人デザイナー・石本藤雄氏による作品
青を基調とした爽やかな色彩が美しく、大判ならではの迫力に引き込まれる

ウニッコ

ウニッコ

マリメッコといえば誰もが思い浮かべる「ウニッコ(ケシの花)」
実は、誕生の裏にはドラマチックなストーリーがあったのでご紹介

「花柄禁止」から生まれた奇跡
創業者のアルミ・ラティアは当初「リアルな花柄」のテキスタイルを否定してたみたい
しかし、デザイナーのマイヤ・イソラが花をエネルギーあふれる形に“抽象化”して描くことで抗議
こうして伝説の柄「ウニッコ」が誕生

60年間愛され続けるタイムレスな魅力
実物の花をそのまま写すのではなく、大胆に抽象化したからこそ、時代やトレンドに左右されないデザインに!

会場で間近に見るウニッコは、60年経った今でも古さをまったく感じさせないパワーに満ちていたよ

名作食器〈オイヴァ〉が生まれる背景「ラフスケッチ」

サミ・ルオッツァライネン〈オイヴァ〉ティーポット(2009年)
サミ・ルオッツァライネン〈オイヴァ〉プレート(2009年)

テキスタイルだけでなく、マリメッコを代表する人気食器シリーズ「オイヴァ(Oiva)」
このラフスケッチも展示されていよ

サミ・ルオッツァライネン〈オイヴァ〉ティーポット(2009年)
サミ・ルオッツァライネン〈オイヴァ〉プレート(2009年)

普段何気なく使っているシンプルな食器たち
線のひとつひとつから伝わる手仕事の温かみや試行錯誤の形跡
あの名作デザインはここから始まったんだと、プロダクト誕生の裏側を感じられる貴重な展示

うっとりする美しさ!マリメッコの思想が詰まった鮮やかなドレス展示

鮮やかなドレスA
鮮やかなドレスB

会場で特に目を引いたのが、色鮮やかなテキスタイルで作られた美しいドレスの数々
圧巻の色彩に「幸福な矛盾」を表現したドレスたち

図案:アンッティ・ケッキ|コルミッコ<3つ子>(2022年)
ドレス:マリメッコ|カルケロ(2023年)

図案:ペンッティ・リンタ|ヴィーダッコ<ジャングル>(1981年)
ドレス:マリメッコ|クティトゥス<くすぐり>(2018年)

図案:エルヤ・ヒルヴィ|クカスタクッカーン<花から花へ>(2022年)
ドレス:マリメッコ|フヴィッター<楽しませる>(2023年)

マリメッコには「美は贅沢品ではなく、人間の根源的な欲求。だから日常に美があって当然」という強い信念がある

建築のような幾何学模様と、愛らしい花柄
一見相反する要素が組み合わさる「幸福な矛盾」こそが、マリメッコの服が持つエネルギーの秘密なのだと実感

アートを身に纏う「ヴィルジニー・ユシェール」とのコラボ

右:ドレス「アーゴット」左:ドレス「アーベラ」

近年の魅力的な取り組みとして、フランス人アーティストのヴィルジニー・ユシェールとのコラボレーションドレスも展示されていたよ

ドレス:マリメッコ|アーゴット<女性名>
ドレス:マリメッコ|アーベラ<人名> 

大胆で優美な曲線の図案は、まるで「着るアート」!
創業当時からの自由で先進的なスピリットが、現代のアーティストたちへもしっかりと受け継がれていることを実感できる贅沢な展示

キャンバスのような美しさ!「ランドン・メッツ」コラボ(2023年SS)

ドレス「リッサ」(2022年)
ドレス「ルヴィイッサ」(2022年)

現代的なアプローチとして特に印象的だったのが、NYのアーティスト「ランドン・メッツ」とのコラボレーション展示

図案:ランドン・メッツ(2022年)
ドレス:マリメッコ|リッサ<女性名>(2022年)

図案:ランドン・メッツ(2022年)
ドレス:マリメッコ|ルヴィイッサ(2022年)

オーガニックコットン生地に自社工場でプリントすることで、まるで水彩画のような優美な色ムラを表現

抽象的なモチーフと柔らかな質感が見事に調和
衣服を「キャンバス」として捉えるマリメッコの新たな魅力を堪能

パリの風を感じるドラマチックなロングドレス

ペンッティ・リンタ「ヴォルッティ」(1977年)

1970年代の名作として印象深かったのが、ペンッティ・リンタによるドレス「ヴォルッティ」

ペンッティ・リンタ
ドレス:ヴォルッティ<ボルト・単位>(1977年)

使用されているテキスタイル『ミルスキ』は、彼がパリ滞在中に「想像上の窓から見えた風景」から着想を得て生まれたのだそう!

大胆な図案と優雅なロングシルエットが組み合わさることで、まるで映画のワンシーンのようなドラマチックな存在感を放っている

マリメッコの創造力
―デザイン制作からプリントメイキングまで

展示の終盤では、デザインが形になる裏側「プリントメイキングの世界」
ものづくりの舞台裏に迫るコーナーも!

プリントロール
ペンキ

手描きや切り絵などで生まれたアイデアが、どのように技術者たちの手によって美しいプリント生地へと仕上げられていくのか、その工程や情熱を感じることができる

ただ可愛いだけでなく、職人技とこだわりが詰まっているからこそ、世界中で愛されるプロダクトになるのだと深く納得できる

現代のマリメッコを象徴するデザイナー「マイヤ・ロウエカリ」

マイヤ・ロウエカリ
マイヤ・ロウエカリの図案

2000年代以降のマリメッコに欠かせない存在なのが、図案デザイナー「マイヤ・ロウエカリ」

彼女の代表作「シィールトラプータルハ(市民農園)」は、ウニッコに並ぶ『現代のクラシック』として世界中で愛されている

デザインの特徴
線の描写とストーリー性、そして「都市と自然の出会い」をテーマにした独自の表現

過去の名作をそのまま受け継ぐだけでなく、現代の私たちの暮らしに寄り添う新しいアイデンティティを吹き込んだ貴重な資料に触れることができた

切り絵から生まれるダイナミックな世界「アンッティ・ケッキ」

アンッティ・ケッキ
アンッティ・ケッキの図案

2019年からマリメッコと協働している注目のデザイナー「アンッティ・ケッキ」
彼の大きな特徴は、ハサミで自由に紙を切り出す「コラージュ技法」!

鮮やかな色彩とダイナミックな構成
紙を切り抜いた曲線から生まれるユニークな形

ウニッコ60周年記念作品「セッペル」
ウニッコに寄り添うデザインとして誕生

手仕事の温かみとモダンな感覚が融合した制作背景を知ることで、作品の魅力をより深く感じることができる

皆川 明との新たなクリエイティブ・ダイアローグ
―国境・領域・時を超えて

布の種類
Marimekko’s Timeless World:アップ
Marimekko’s Timeless World:赤
Marimekko’s Timeless World:青

圧巻のスケール!
デザイナー・皆川 明氏とマリメッコによるコラボレーション空間「Marimekko’s Timeless World」

空間を満たす圧巻のファブリック
頭上や周囲を包み込むような大スケールの布地に思わず息をのむ迫力!

デザインに込められた想い
会場内の映像では、「なぜこのデザインが生まれたのか」という思索の背景が丁寧に紹介されてる

国境や時間を超えてデザインが共鳴し合う空間は、写真だけでは伝えきれないパワーに満ちてる
ぜひ会場で、実際にそのスケール感と布の温もりを体感してみてほしい!

買い逃せない可愛いマリメッコ展グッズ

展示を満喫したあとは、お楽しみのミュージアムショップへ!

オリジナルグッズ
タオルハンカチ
お皿
プレート

会場には定番の食器類はもちろん、マリメッコの世界観が凝縮されたアイテムがズラリと並んでいた

目移りするグッズたち
人気のマグカップやプレート、テキスタイルなど魅力的なラインナップ

正直な感想
「正直、お値段を見てちょっとびっくり…!」
と思いつつも、展示の熱気と可愛さにやられてついつい手が伸びてしまう(笑)

観賞後のテンションも相まって、お財布の紐がゆるむこと間違いなしの空間

Artek + Marimekko

Artek + Marimekko「Stool 60」

ショップでもひときわ存在感を放っていたのが、同じフィンランドの代表的インテリアブランド「アルテック(Artek)」とのコラボ家具

アルトデザインの名作「スツール 60」
美しい木目とプリントがやさしく重なり合って光の当たり具合で木肌の表情が変わり、まさに「使うアート」!

正直お値段は張るものの、北欧デザインの巨頭同士が手掛けた一生モノの佇まいにうっとりさせられる

創業当時の貴重なアーカイブから、アイコンである「ウニッコ」の誕生秘話、さらには現代のデザイナーや他ブランドとのコラボレーションまで、マリメッコの歴史と美学がぎっしり詰まった圧巻の展覧会でした!

単に「可愛いテキスタイルを眺める」だけでなく、「美は贅沢品ではなく日常に必要なもの」というブランドの深いきらめく思想や、職人たちの手仕事の温もりに触れることができ、これまで以上にマリメッコが愛おしくなりました

EVENT INFO

マリメッコ展 模様のちから Marimekko: Art of Printmaking -Beauty, Dream, Love

期間 2026年7月4日 - 9月6日
会場 京都文化博物館 4・3F展示室